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Side Ren




夏休みに入った。

親に進学塾へ通わないかと提案があったが、一人で勉強したくて行かないことに決めた。

さとりも無事に部活を引退して、いよいよ本格的に勉強に専念するんだとか。

大学を目指すなら相当な努力が必要だと思うけれど、時々は勉強みてあげるつもりだ。


今年は去年とは色々な意味で違う。

大事だと思う人がいる。

それだけの事で見える世界がこんなにも違うんだ。


「れーんちゃん!!」

「…おう」

そして今日は何故か佐々木に誘われて、待ち合わせ場所へ来ていた。


「ごめん!待った?」

「ばか。気持ち悪りぃ声だすなよ」

「だってぇ、二人きりで出かけるなんて初めてじゃん?」


ニッと笑う佐々木は太陽のように眩しくて。
こっちが気恥ずかしくなる。

「で、どこに行くんだよ」

「へへ、買い物とかどう?」

そう言われてみれば。
佐々木って意外に私服がお洒落だったりする。


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