This is us



そう思うと、愛しくて仕方ないんだ。


好きがたくさん溢れてくるの。


私の青春の全て、彼と共にありたい。



これからも、そうやってずっと手を繋いで歩いていこうね。


私達なら、大丈夫だよね。

明確な理由はないけれど、不思議とそう思えるんだよ。


今すぐ伝えたくなる。


大好きって。



「何ニヤニヤしてんだよ」


四人でカラオケに来て、隣に座る結城くんは冷やかな目で私を見た。


「耳貸して」


只今、優花と佐々木くんが熱唱中。


私は結城くんの耳元で、その四文字を囁いた。



「ばっ、バカ」


結城くんは顔を真っ赤にして驚いている。
いつも余裕たっぷりなのに、不意打ちの大好きは効いたみたい。私はけらけら笑った。


すごくすごく、幸せ。


明日も明後日も、私は笑っていたい。


些細な幸せに。


「はい、お待ちかね蓮ぴょんの番なりー!」


佐々木くんにマイクを渡されて、結城くんがしぶしぶマイクの電源を入れた。



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