This is us
Side Satori
大会が無事に終わり、九月にある地区大会に向けて、新たに練習が始まった。
部長は仲間の要ちゃんに決まり、副部長に私が選ばれて。
まさか自分が副部長に選ばれるなんて思ってもみなかったけれど、精一杯頑張っていこうと思う。
夜、突然の着信に恐る恐る携帯を開くと、相手は相原くんだった。
どうしたんだろう。
緊張が走る中、通話ボタンを押した。
「もしもし…」
「あ、もしもし。突然電話しちゃってごめんね」
「ううん?どうしたの?」
携帯を持つ手が微かに震える。
電話越しに初めて聞く、相手くんの声は、柔らかく心地好いと思った。
「あのさ、今度の日曜日空いてる?」
「うん、空いてるけど」
「もし良かったら、学校近くの駅前で祭りがあるんだけど、一緒に行かない?」
お祭り…。
そのワードに、胸がとくんと鳴る。
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