This is us



「どうも、初めまして?でいいのかな…?」


「はは、確かに会って話すの初めてだよね!よろしく」


白い歯を見せて笑う彼の笑顔は、爽やかすぎて一瞬暑さが吹き飛んだ気がした。


「よろしく〜!背高いね」

「そう?」


私よりも頭一つ分大きい相原くん。


私は見上げながら、こくこく頷いた。



「浴衣似合うね」


思いがけない一言に、顔が熱くなっていく。


「あ、ありがと…すごい照れる」


絶対に顔が真っ赤になっていると思った。
そんな私を見て、相原くんは余裕たっぷりにケラケラ笑う。


「じゃあ行こうか」


「うん!」


何食べよう、そんな期待に胸が弾んだ。


ちょうど二、三歩歩いたところで…



「あーっ、相原じゃん!」


と、相原くんを呼ぶ女の子の声が聞こえた。


え?と思って振り返る。


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