This is us
Side Ren
突然の展開に、一人ついていけない。
相原と小田切に出くわして、一緒に行動することになった。
なつめが何を考えているのか、全く読めない。
色とりどりのちょうちんが、普段質素な町並みを明るく燈していて。
人で埋め尽くされた道路に、吐き気さえした。
そんな中、すれ違う女達がキャーキャーと騒ぎ立て、好奇に溢れた視線を注いでいく。
すっげぇ帰りてぇ。
無言のままなつめ達についていくものの、全く楽しめていない自分がいて。
っていうか、俺だけじゃん。
皆、かき氷の味選びに頬を緩ませている。
「小田切さん何がいい?」
「私イチゴ!」
さっきから小田切の隣には、相原がぴったりくっついていて。
嬉しそうに笑う小田切に、何故か腹が立った。
浴衣を着た小田切は、あの時とは印象がかなり違って。
アップにまとめた髪も、ほんのりピンク色に染まる唇も…
やっぱり、他の女にはない何かがあるような気がして、ついつい目がいってしまう。
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