最強不良姫 ―黒蝶―
「さぁ。こんな程度の殺気で
怯んでいるのなら、退きなさい。」
睨みながらそう言うと
「ひっ……!!」
女子は顔を青ざめて、
水龍の幹部達が立っていた所へと
道を開けた。
「……」
無言で何もせずに通り過ぎようとする
愛華の目には、信じられない光景が
目に入った。

ドカッ!!
あろうことか、水龍の幹部達が
道を開けた女子を殴ったり
蹴ったりしているのだ。
「何をしているの。
…貴女、大丈夫?」
敵にも関わらず、愛華は
女子に声をかけた。
「――っ!?」
女子は、驚いている。
…水龍の奴等は勿論、
舞蝶の奴等までもが
驚愕の表情をしていた。
< 53 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop