最強不良姫 ―黒蝶―
…あの日。
いつものように、病室に行った。
そして、数十分位経った後。
真紀の手がピクリ、と動いた気がして、
ぱっと真紀の方を見たら。
…真紀の目が、開いた。
「…!!真紀!!」
名前を呼ぶと、真紀はゆっくりこちらを向いて。
…どこか悲しげに微笑んだ。
「…まな、か……。」
悲しげに微笑んで私を見る真紀に、
私の目からは涙が出てきた。
「…愛華……!?どうしたの…!?」
心配そうに私の顔を覗き込む真紀に、
「…ごめんっ…!!…ック…ごめんね、真紀…!!」
泣きながら、そう言う私に
真紀は、優しく微笑んでくれた。
「…どうして愛華が謝るの?」
「だって…私が、一緒に居れば…
こんな、事にはっ…」
「愛華は、何も悪くないよ。」
静かに、でもしっかりとした声で、
真剣な瞳でそう言ってくれた、真紀。
「…心配してくれて、ありがとう。
……でもね?余り、自分を責めないで?」
真紀のその言葉で、余計に涙が出てくる。
止めようとしても、無駄だった。
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