最強不良姫 ―黒蝶―
――どれだけの時間が、過ぎたのだろう――。
最後に、脳裏に焼き付いた
真紀の作り笑いと、
本当の笑顔を瞼の裏に浮かべて、
ゆっくりと目を開いた。
そこには、信じられない光景があった。
――信哉が、倒れている――!?
その周りには、舞蝶の皆が
涙を流しながら、信哉の名を呼んでいる。
…待って。
……私は、どれだけの時間、
目を閉じていたの――!?
信哉は――!?
信哉に、何が起こったの――!?