最強不良姫 ―黒蝶―
…勿論亜由美もだが、
亜由美はそれどころでは無い為、
最小に抑えている…筈だ。
だが、慌しく動く亜由美からは
どんなに鈍感な人でも気付くであろう
(いや、その前に普通の人間は気絶しているだろうが)
程の殺気が出ていた。
「…愛華。大丈夫?
……大丈夫な訳ないよね。
…辛いだろうけど、もう少し。
もう少し、頑張って。」
そんな亜由美の優しい声に、
苦痛しかなかった愛華の表情が、
一瞬だけだが確かに緩んだ。
だが、そのすぐ後体に激痛が走り、
気を失った。
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