最強不良姫 ―黒蝶―
「…ただいま。」
静かに家に入り、リビングに居る
三人に言った。
「「「おかえりー」」」
美瑠紅はソファに座って漫画を読み
潤はその隣で参考書を読み
旬に関しては床(絨毯)の上に
寝転がりゲームをしている。
そんな別々の事をしながら、
見事にハモった三人に
愛華はクスリ、と小さく笑ってから
カップを取り出し、紅茶を入れた。
そして、紅茶を持って潤と
美瑠紅が座っているソファの端に座った。
意外かも知れないが、普段は何かと静かに
ゆったりと過ごす三人。
温かな空間がそこにあった。