会長は劣等生に恋をする!?
「全校生徒に希望の球技のアンケートをとります」
木本さんが言った。
「なるべく喧嘩にならない球技がいいでしょうね。バスケやサッカーなどの球技は接触が多くて揉め事が多いし」
「バレーかテニスか卓球か野球かー」
黄金井が指を折り曲げながら言う。
「テニスや、卓球だと時間がかかりますが」
「それは希望者とかでいいじゃーん、バスケとかないと競技なくなっちゃうよー」
むっ。
「バスケは毎年恒例だよ!めっっちゃ盛り上がるんだー!」
「そうなんですか?」
「あ、はい。たしかに盛り上がりますし…生徒達にアンケートをとるといつも多いみたいです」
木本さんが言うなら本当だな……
「まあとりあえず、なるべく接触するのは控えてって指示してアンケートとりましょう」
「アンケート作りますね!」
「お願いします」
にこっと微笑むと木本さんの頬は染まる。
「…僕が書きましょうか」
「じゃあ黒田くん、これの通りに」
「…はい」
黒田くん……前髪が長くてよく顔が見えないし、声が小さい人だなあ…。