会長は劣等生に恋をする!?
敵チームと向かい合わせに並ぶ。
なんてがたいがいいんだ………。
日焼けもしていていかにも強そうだ。
ちらっと小金井を見てみたが、こんな強そうな相手を目の前にして
小さな体の小金井は目をキラキラさせていた。
はやく試合がしたい!と顔にモロだし……
思わず、笑ってしまう。
「始?」
桜樹が不思議そうに僕の顔を覗いた。
「え、な、何ですか?」
「何か笑ってたから♪」
「あ、いや…何でもないです」
だめだ…何だか隙だらけだな…
「礼!」
先生の声に合わせ、頭を下げていく生徒。
ここまできたなら優勝したい。
皆も応援しているし…
小金井だってあんなに優勝にこだわっている。
ん?…いや、小金井はどうだっていいだろ!!
頭をフルフルさせて小金井のことは頭から追い出した。
笛の音。見上げると、ジャンプボール。
ボールはやはりとられてしまうが……
小金井がいる。
小さな小金井はするすると相手の隙間を抜け、ボールをすぐさま奪い…ゴールしてしまう。
チョロQって感じだ。