天空のエトランゼ〜レクイエム編〜(前編)
(墓をあばいたのは…やつらと思っていたが…)
田所は、玲奈を奪い去ったのは、防衛軍の中の組織だと勘繰っていた。
新生防衛軍のトップであるジャスティン・ゲイは、実力、人望、人気とも申し分なかったが…彼を快く思わないものもいた。
それは、彼がかつて組んでいたパーティー…ホワイトナイツに関わることであった。
伝説のパーティーである彼らは、たった3人で魔界に攻め込み、あと一歩で魔王ライを討ちとるところであった。
しかし、その結果…彼らのリーダーであったティアナ・アートウッドは、魔王と結ばれ…現魔王であるアルテミアを産むことになった。
そのことを持ち出して、ジャスティンを失脚させようと企んだ者がいた。
しかし、計画は失敗した。
トップであるジャスティンには、地位に対する執着心がなかったが、彼を守ろうとする者達の団結が強かったからだ。
それに、ティアナのことを差し引いても、彼の功績は大きかった。
(総司令を失脚させることを諦めたやつらが、力をつける為に、再びオウパーツを狙ったと思っていたが…)
田所は前を向いて、歩き出した。
(事態は、そう簡単ではないのかもしれないな)
また煙草に火を点けると、溜め息とともに煙を吐き出した。
「お招き頂き、ありがとうございます」
深々と頭を下げた男と、細長いテーブルを挟んで座っている白髪の男は、ワインを片手に頷いた。
「よく来てくれたね。固い挨拶は抜きだ。さあ〜腰をかけてくつろいでくれたまえ」
「は」
男は腰かけると、すぐにそばにいた執事が、空のワイングラスに中身を注いだ。
それを確認すると、白髪の男はワイングラスに口をつけ、
「もうすぐこの世界と、ある世界が融合する」
ゆっくりとテーブルに置いた。
そして、前に座った男を見つめ、
「そこは、人が支配する世界だ。我々にとっては、憧れの世界だ!しかし!」
いきなり立ち上がった。大きく両手を広げると、
「その世界から来る人間にとっては、地獄へと落ちることになる」
にやりと笑い、再び椅子に座った。
田所は、玲奈を奪い去ったのは、防衛軍の中の組織だと勘繰っていた。
新生防衛軍のトップであるジャスティン・ゲイは、実力、人望、人気とも申し分なかったが…彼を快く思わないものもいた。
それは、彼がかつて組んでいたパーティー…ホワイトナイツに関わることであった。
伝説のパーティーである彼らは、たった3人で魔界に攻め込み、あと一歩で魔王ライを討ちとるところであった。
しかし、その結果…彼らのリーダーであったティアナ・アートウッドは、魔王と結ばれ…現魔王であるアルテミアを産むことになった。
そのことを持ち出して、ジャスティンを失脚させようと企んだ者がいた。
しかし、計画は失敗した。
トップであるジャスティンには、地位に対する執着心がなかったが、彼を守ろうとする者達の団結が強かったからだ。
それに、ティアナのことを差し引いても、彼の功績は大きかった。
(総司令を失脚させることを諦めたやつらが、力をつける為に、再びオウパーツを狙ったと思っていたが…)
田所は前を向いて、歩き出した。
(事態は、そう簡単ではないのかもしれないな)
また煙草に火を点けると、溜め息とともに煙を吐き出した。
「お招き頂き、ありがとうございます」
深々と頭を下げた男と、細長いテーブルを挟んで座っている白髪の男は、ワインを片手に頷いた。
「よく来てくれたね。固い挨拶は抜きだ。さあ〜腰をかけてくつろいでくれたまえ」
「は」
男は腰かけると、すぐにそばにいた執事が、空のワイングラスに中身を注いだ。
それを確認すると、白髪の男はワイングラスに口をつけ、
「もうすぐこの世界と、ある世界が融合する」
ゆっくりとテーブルに置いた。
そして、前に座った男を見つめ、
「そこは、人が支配する世界だ。我々にとっては、憧れの世界だ!しかし!」
いきなり立ち上がった。大きく両手を広げると、
「その世界から来る人間にとっては、地獄へと落ちることになる」
にやりと笑い、再び椅子に座った。