天空のエトランゼ〜レクイエム編〜(前編)
合気道の達人も、走っている新幹線を投げ飛ばすことができないように…九鬼は、乙女ダークの攻撃を受け流すことができなかった。
だから、逃げ惑うしかないのだが…スピードも、乙女ダークが上だった。
(遊ばれている)
とわかっていても、どうすることもできなかった。
乙女ダークという鳥籠の中にいる九鬼は、その中でもがくだけだった。
だんだんと避けるだけで、九鬼の制服は切れ…皮膚にも綺麗な傷が走っていた。
「フン!私の絶望は、こんなものではなかった」
乙女ダークは動きを止めると、冷や汗を流す九鬼を睨んだ。
「あ、あなたは、一体?」
九鬼は、乙女ダークの攻撃の型を見て、どこか自分に似ていると感じていた。
まるで…道場の同門とやるような。
「お前と話すつもりはない」
乙女ダークは、腰を屈めた。
その様子に、九鬼は必殺技が来ることを確信した。
(仕留めに来る!だけど!)
普段ならば、カウンターで合わせるのだが…明らかに差があった。
(それでも、少しでも…報いることができたら)
九鬼が覚悟を決めて、乙女ダークと同じ体勢をとろうとした時、後ろから声がした。
「わからんな〜。なぜ使わない?その力を」
「!?」
九鬼は目を見開いた。
「一度、封印を解いてやったんだ。だから、お前のやりようで何度でも解けるはずだが?」
真後ろに現れたのは、刈谷であった。
「はあ〜」
乙女ダークの足元に、淀んだムーンエナジーが絡み付く。
「神の力…。使わぬのか?」
刈谷の言葉を背に受けて、九鬼は目を見開いた。
「そうだ。それでいい」
刈谷は笑うと、九鬼に背を向けて歩き出した。
「月影」
「キック!」
乙女ダークと九鬼が同時に叫ぶと、2人はジャンプした。
「フッ」
少しにやけている刈谷の前に、乙女グリーンが着地した。
「知らなかったわ。お前が、そんなにお節介だったなんて」
眼鏡を取ると、リンネに戻った。
だから、逃げ惑うしかないのだが…スピードも、乙女ダークが上だった。
(遊ばれている)
とわかっていても、どうすることもできなかった。
乙女ダークという鳥籠の中にいる九鬼は、その中でもがくだけだった。
だんだんと避けるだけで、九鬼の制服は切れ…皮膚にも綺麗な傷が走っていた。
「フン!私の絶望は、こんなものではなかった」
乙女ダークは動きを止めると、冷や汗を流す九鬼を睨んだ。
「あ、あなたは、一体?」
九鬼は、乙女ダークの攻撃の型を見て、どこか自分に似ていると感じていた。
まるで…道場の同門とやるような。
「お前と話すつもりはない」
乙女ダークは、腰を屈めた。
その様子に、九鬼は必殺技が来ることを確信した。
(仕留めに来る!だけど!)
普段ならば、カウンターで合わせるのだが…明らかに差があった。
(それでも、少しでも…報いることができたら)
九鬼が覚悟を決めて、乙女ダークと同じ体勢をとろうとした時、後ろから声がした。
「わからんな〜。なぜ使わない?その力を」
「!?」
九鬼は目を見開いた。
「一度、封印を解いてやったんだ。だから、お前のやりようで何度でも解けるはずだが?」
真後ろに現れたのは、刈谷であった。
「はあ〜」
乙女ダークの足元に、淀んだムーンエナジーが絡み付く。
「神の力…。使わぬのか?」
刈谷の言葉を背に受けて、九鬼は目を見開いた。
「そうだ。それでいい」
刈谷は笑うと、九鬼に背を向けて歩き出した。
「月影」
「キック!」
乙女ダークと九鬼が同時に叫ぶと、2人はジャンプした。
「フッ」
少しにやけている刈谷の前に、乙女グリーンが着地した。
「知らなかったわ。お前が、そんなにお節介だったなんて」
眼鏡を取ると、リンネに戻った。