天空のエトランゼ〜レクイエム編〜(前編)
「何?」
「アルテミアは以前、この世界の地球の意思と話したことがあるみたいですが…人の思考とは違い、この世界を保つことのみを目的にしているようですね」
「惑星が意思を持つか…。それならば、少しは理解できるかな。元々そんな風に考える学者もいたしな」
ロバートは顎に手を当てた。
「そう考えると、僕は害虫というよりは、猛毒に近い。この世界に入ると、すぐに致死量を越えて死んでしまう。だったら、少し薄めた毒素ならば…」
「待って」
そこで、ロバートは言葉を止め、
「その言い方ならば、ウィルスを予防する為のワクチンづくりに近い。抗体をつくる為の!君が害虫だというならば…」
今度は、俺が話を止めた。
「この話は、後程に…。だから、僕は赤星浩一の何分の一の力しか持たない綾瀬太陽をつくり、この世界に送り込んだ。世界を守る為に。しかし!この綾瀬太陽でも、魔力を発動させると、世界が崩れることがわかった。だからこそ、慎重に行こうとしていた時、俺は探索中に何者かに後ろから襲われて、意識を失った」
「何!君を襲って、気を失わさせるだと!?」
驚くロバートに、俺は頭をかき、
「来たばかりで、どれ程加減したらいいのかわからなかった時でしたし、それに綾瀬太陽の体に慣れていなくって…。次に意識を取り戻したら、この体の中に」
「相手は、君と知って襲ったのか?」
「違うようです。何でも…この肉体の持ち主であるお嬢様が、町で見かけた俺に一目惚れしたらしくって…」
妙に照れる俺を見て、ロバートは呆れた。
「まあ〜一目惚れしたとして、どうして体を入れ換えるんだ?」
「その理由はわかりません。だけど、その為に…綾瀬太陽の体に慣れる前に、この体に慣れました。太陽の器と言われる体に」
「太陽の器?」
「はい。やつらは、この肉体をやつらの神に捧げると言っていました。結果は偶然ですが、この体に入り、やつらに近付くことができたのです」
「アルテミアは以前、この世界の地球の意思と話したことがあるみたいですが…人の思考とは違い、この世界を保つことのみを目的にしているようですね」
「惑星が意思を持つか…。それならば、少しは理解できるかな。元々そんな風に考える学者もいたしな」
ロバートは顎に手を当てた。
「そう考えると、僕は害虫というよりは、猛毒に近い。この世界に入ると、すぐに致死量を越えて死んでしまう。だったら、少し薄めた毒素ならば…」
「待って」
そこで、ロバートは言葉を止め、
「その言い方ならば、ウィルスを予防する為のワクチンづくりに近い。抗体をつくる為の!君が害虫だというならば…」
今度は、俺が話を止めた。
「この話は、後程に…。だから、僕は赤星浩一の何分の一の力しか持たない綾瀬太陽をつくり、この世界に送り込んだ。世界を守る為に。しかし!この綾瀬太陽でも、魔力を発動させると、世界が崩れることがわかった。だからこそ、慎重に行こうとしていた時、俺は探索中に何者かに後ろから襲われて、意識を失った」
「何!君を襲って、気を失わさせるだと!?」
驚くロバートに、俺は頭をかき、
「来たばかりで、どれ程加減したらいいのかわからなかった時でしたし、それに綾瀬太陽の体に慣れていなくって…。次に意識を取り戻したら、この体の中に」
「相手は、君と知って襲ったのか?」
「違うようです。何でも…この肉体の持ち主であるお嬢様が、町で見かけた俺に一目惚れしたらしくって…」
妙に照れる俺を見て、ロバートは呆れた。
「まあ〜一目惚れしたとして、どうして体を入れ換えるんだ?」
「その理由はわかりません。だけど、その為に…綾瀬太陽の体に慣れる前に、この体に慣れました。太陽の器と言われる体に」
「太陽の器?」
「はい。やつらは、この肉体をやつらの神に捧げると言っていました。結果は偶然ですが、この体に入り、やつらに近付くことができたのです」