天空のエトランゼ〜レクイエム編〜(前編)
「…」
アルテミアの拳が、麗菜に迫る。
「は!」
麗菜は、気合いを発した。
「!?」
次の瞬間、光が…アルテミアの突きだした右腕を中心として、走った。
(やった!)
勢い余って、麗菜の横を通り過ぎるアルテミア。
「ふぅ〜」
麗菜の手には、日本刀に似た刀が握られていた。
次元刀。
時空間さえも斬り裂く…その刀の性質で、麗菜はアルテミアの腕を斬り落としたと確信した。
少し心が痛んだが、アルテミア本人ではないと言い聞かせ、麗菜は振り向き様の斬撃を放った。
光の半月が、刀から飛び出し、アルテミアの括れたウエストを通り過ぎた。
右腕が廊下に落ち、胴体から真っ二つになるはずだった。
しかし、赤い血の線が皮膚に一瞬走っただけで、アルテミアの体には傷一つ残らなかった。
「え」
驚く麗菜の目の前で、振り返ったアルテミアの瞳が赤く輝き、唇の両端から牙が覗かれた。
「バンパイア…」
アルテミアの瞳を見た瞬間、麗菜は体の自由を失った。
握っていた次元刀が、床に落ちた。
「フッ」
アルテミアは一瞬で麗菜の前まで来ると、首筋に噛みついた。
「!?」
しかし、すぐに違和感を感じると、首筋に突き刺した牙を抜いた。
2つの傷口から、流れる砂。
アルテミアは顔をしかめ、口に入った砂を吐き出す為に下を向いた。
その時、アルテミアの脳天に銃口が突き付けられた。
引き金が引かれ、至近距離から、光の弾が直撃した。
その反動で、2人は吹っ飛んだ。
「化け物め」
麗菜が意識を失ったことになり、強引に体を変えた美奈子は恐怖を緩和する為に、笑って見せた。
そして、再び引き金を弾こうと銃口を向けたが…アルテミアはいなかった。
いつのまにか、後ろに移動したアルテミアの回し蹴りが、美奈子の脇腹にヒットした。
次の瞬間、美奈子は廊下の窓ガラスを突き破り、四階から落下した。
アルテミアもその窓から飛び降りると、地面に激突した美奈子の背中に爪先を突き立てた。
「う!」
砂でできている肉体とはいえ、痛みは感じるようにできていた。
アルテミアの拳が、麗菜に迫る。
「は!」
麗菜は、気合いを発した。
「!?」
次の瞬間、光が…アルテミアの突きだした右腕を中心として、走った。
(やった!)
勢い余って、麗菜の横を通り過ぎるアルテミア。
「ふぅ〜」
麗菜の手には、日本刀に似た刀が握られていた。
次元刀。
時空間さえも斬り裂く…その刀の性質で、麗菜はアルテミアの腕を斬り落としたと確信した。
少し心が痛んだが、アルテミア本人ではないと言い聞かせ、麗菜は振り向き様の斬撃を放った。
光の半月が、刀から飛び出し、アルテミアの括れたウエストを通り過ぎた。
右腕が廊下に落ち、胴体から真っ二つになるはずだった。
しかし、赤い血の線が皮膚に一瞬走っただけで、アルテミアの体には傷一つ残らなかった。
「え」
驚く麗菜の目の前で、振り返ったアルテミアの瞳が赤く輝き、唇の両端から牙が覗かれた。
「バンパイア…」
アルテミアの瞳を見た瞬間、麗菜は体の自由を失った。
握っていた次元刀が、床に落ちた。
「フッ」
アルテミアは一瞬で麗菜の前まで来ると、首筋に噛みついた。
「!?」
しかし、すぐに違和感を感じると、首筋に突き刺した牙を抜いた。
2つの傷口から、流れる砂。
アルテミアは顔をしかめ、口に入った砂を吐き出す為に下を向いた。
その時、アルテミアの脳天に銃口が突き付けられた。
引き金が引かれ、至近距離から、光の弾が直撃した。
その反動で、2人は吹っ飛んだ。
「化け物め」
麗菜が意識を失ったことになり、強引に体を変えた美奈子は恐怖を緩和する為に、笑って見せた。
そして、再び引き金を弾こうと銃口を向けたが…アルテミアはいなかった。
いつのまにか、後ろに移動したアルテミアの回し蹴りが、美奈子の脇腹にヒットした。
次の瞬間、美奈子は廊下の窓ガラスを突き破り、四階から落下した。
アルテミアもその窓から飛び降りると、地面に激突した美奈子の背中に爪先を突き立てた。
「う!」
砂でできている肉体とはいえ、痛みは感じるようにできていた。