天空のエトランゼ〜レクイエム編〜(前編)
「この世界は、砂のように脆い。あなた程の魔力を何度も使えば…崩壊する可能性があるわ。今さっきのでも、この世界は震えていたわ」
「!」
俺は、周囲を見回した。
確かに砂の量が、減っていた。
「この世界は、仮初めの世界。いつなくなっても、おかしくない」
「そ、そんな〜」
肩を落とす俺に、和美は駄目だしをした。
「それに、そのカードが使えるポイントは、ブルーワールドの人々が必死になって集めたもの。ここまで、来るのにどれ程のポイントを使いましたか」
「う」
俺は焦った。
まさか…全ポイントとは言えなかった。
(やはり…使用するポイントは、最小限にしなければ)
俺は肩を落とし、ため息をついた。
そんな俺を見て、和美は話題を変えた。
「あなたは、特別な存在。力があるというだけではなく…何を為そうと、いつも頑張っている」
和美は空を見上げ、
「神とも呼べる存在になりながらも…あたなは、もがき…成長している」
「え?」
「成長する神は、珍しいわ」
和美は優しく、微笑んだ。
「だから…大丈夫よ。例え…魔力が使えなくても」
「和美さん」
俺は思わず、和美の方に一歩、足を出した。
「あなたの勇気と優しさが必ず…あの世界を救う。あたしが生まれた世界を」
その言葉が、俺の耳に飛び込んできた時には…俺は、西館の屋上にいた。
「な!」
俺は慌てて、ブラックカードを見た。帰りの魔法は使っていない。
生きた人間が、砂の世界に行くには、本来は…宇宙空間から、太陽と地球の間にできる影から入らなければならない。
そんな正当な方法を使っていない。
「和美さんが、帰してくれたのかな?」
俺は無理矢理納得すると、屋上から九鬼達を見下ろした。
「とにかく、守らなければならない」
視線を自らの手に向けると、
「この体!この力で!」
拳を握り締め、改めて誓った。
「!」
俺は、周囲を見回した。
確かに砂の量が、減っていた。
「この世界は、仮初めの世界。いつなくなっても、おかしくない」
「そ、そんな〜」
肩を落とす俺に、和美は駄目だしをした。
「それに、そのカードが使えるポイントは、ブルーワールドの人々が必死になって集めたもの。ここまで、来るのにどれ程のポイントを使いましたか」
「う」
俺は焦った。
まさか…全ポイントとは言えなかった。
(やはり…使用するポイントは、最小限にしなければ)
俺は肩を落とし、ため息をついた。
そんな俺を見て、和美は話題を変えた。
「あなたは、特別な存在。力があるというだけではなく…何を為そうと、いつも頑張っている」
和美は空を見上げ、
「神とも呼べる存在になりながらも…あたなは、もがき…成長している」
「え?」
「成長する神は、珍しいわ」
和美は優しく、微笑んだ。
「だから…大丈夫よ。例え…魔力が使えなくても」
「和美さん」
俺は思わず、和美の方に一歩、足を出した。
「あなたの勇気と優しさが必ず…あの世界を救う。あたしが生まれた世界を」
その言葉が、俺の耳に飛び込んできた時には…俺は、西館の屋上にいた。
「な!」
俺は慌てて、ブラックカードを見た。帰りの魔法は使っていない。
生きた人間が、砂の世界に行くには、本来は…宇宙空間から、太陽と地球の間にできる影から入らなければならない。
そんな正当な方法を使っていない。
「和美さんが、帰してくれたのかな?」
俺は無理矢理納得すると、屋上から九鬼達を見下ろした。
「とにかく、守らなければならない」
視線を自らの手に向けると、
「この体!この力で!」
拳を握り締め、改めて誓った。