天空のエトランゼ〜レクイエム編〜(前編)
「乙女ダイナミック斬り!」

「うきいい!」

乙女レッドのやけくその猛攻により、殆どの戦闘員を倒すことができた。

「乙女キック!」

なぜか乙女レッドだけ異様に短いスカートは、攻撃の度にパンツを見せることになる。

恥じらえば恥じらう程に、パワーを増す乙女レッドの特質を出す為の理由らしいが…。

それ故に、痴女とも陰口を叩かれているのだ。

「もういないの!」

戦闘員を踏みつけながら、乙女レッドは周りを睨んだ。

今の彼女は、パンツが見えることなんて気にしていない。

「ああ〜だりぃ〜」

そんな乙女レッドと対象的に、欠伸をしながら携帯片手に廊下を歩いてくるのは、花町蒔絵だった。

興奮気味の乙女レッドの横を通り過ぎた。




「は!」

「小娘が!」

中央館と西館を繋ぐ渡り廊下で戦っていた乙女パープルと半田は、次の攻撃に移る途中で動きを止めた。

「闇の波動!?いえ…消えた」

グランドの方を向く半田。

「新しい波動も感じる。何だ?この不快な波動は?」

乙女パープルも、変化に気づいていた。

「どうやら…」

「戦っている暇はないようね」

2人は互いに見つめ合った後、散開した。



「!?」
「!?」

魔神ヘビイチゴの前で、互いの顔を見て、首を傾げる高坂と香坂。

「部長!」

そんな2人に、ヘビイチゴの攻撃が迫る。

「うん?」
「うん?」

緑の声に、同時に顔を向ける高坂と香坂。

その背後から、触手である蛇が口を広げて襲いかかってくる。

「高坂部長!」

「うん?」
「うん?」

2人は、緑に首を傾げた。

2人ともこうさかである。

「や、やってられるか!」

緑は走り出すと、2人の横を通り過ぎ、木刀で蛇の頭を斬り裂いた。

「輝!」

「わかってますよ」

いつのまにか、ヘビイチゴの後ろに回った輝は、

「がるがる!」

爪を突き刺した。

「!」

そんな後輩達の猛攻に気付いた高坂は、慌てて乙女ケースを突きだした。

「装着!」


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