トモくんとチハルちゃん



暫くして、ケーキを箱から慎重に出していると、チハルちゃんがお風呂から出てきた。



「おっかえりぃ〜。」


「フフ。ただいま。あ、ケーキ出してくれたの?ありがとう。」



ふにゃふにゃと可愛い笑顔を向けるもんだから、尽くしたくなっちゃうんだよなぁ。

本人は知らないだろうけど。

しかも、すごく幸せそうに食べるから、甘やかしてどんどん与えちゃう俺。ダメな彼氏だと、つくづく思う。


「美味しい!トモくんも食べて!」


「う、うん!あ、美味しいねぇ。」


「幸せだなぁ。トモくん本当にありがとう。」



甘やかしてばかりの俺は、結局半分をチハルちゃんにあげてしまうのだった。



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