トモくんとチハルちゃん
ちょうど信号が赤に変わって、ゆっくりブレーキがかかった。
「チハルちゃん。」
「なに?………んっ。」
突然、小さく唇が重なった。
いつもと同じで優しいキスだけど、少し様子が違った。
「ど、どしたの?」
「んー?なんかキスしたくなった。」
いつもより真剣な顔で、車の運転を続けるトモくんを見つめる。
(わー。なんか今日、男前だなぁ。)
「チハルちゃん?あのさ、」
「うん。」
「今日は寝かせないけどいい?」
「えっ!あー…、…はい。」
珍しく?男前なトモくんにドキドキしながら、車に揺られる22時。