トモくんとチハルちゃん




「うまー。チハルちゃんやっぱり焼くの上手いね。なんでこんなに丸くなるの?」



トモくんは、すっかり目も覚めた様子で、不思議そうに聞いてきた。



「え?お玉でトローッってやっただけだよ?トモくんでも出来ちゃうよ。」


「えー。愛情が入ってるからだよ、とか言ってくれるかと思ったのになぁ。」


「フフフ、入ってるよー。もちろん。でもさ、愛情が入ってたら丸くなるの?」


「なる。」


「妙な自信だねぇ。」



コーヒーを飲みながら考える。


実は、まーるくキレイに作れた方をトモくんに出してるのは秘密の話。


「チハルちゃん、すげぇなぁ。」


「トモくん。私の1枚食べる?」


「いいの?!食べる!」



25歳なのに、なんだかんだで可愛い彼に、私は心をガッチリ掴まれまくりなのでした。

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