オネェ様(♂)がお好き!?
片付け終わった後、遥さんは私に

「今日は何か用事がある?」

と聞いてきた。

別に用事はなかったから

「特にないですよ!」

と、答えると

「じゃあ、ちょっと付き合ってくれる?」

と、言われたから、私はただ頷いた。

でも……

何処行くんだろ?


「じゃあ、1時間後に駅前で待ち合わせしましょ?」

え??
わざわざ別々に出て、待ち合わせ??

なんか、カップルのデートっぽいじゃん。

まぁ、この人、オネェちゃんだけど。


「分かりました!!」

と、言う私に、遥さんは

「じゃあ、これプレゼントね?」

と言って袋を渡してきた。


?
何だろう??

袋の中を覗いてみると、可愛い服が入っていた。

「あの……これ……」

「前にね、喫茶店のお客様にもらったんだけど、さすがに私は着れないし……でも、可愛い服だからずっと取っておいたの。美羽ちゃんに似合うと思うから、貴女にあげるわ。」

んー……嬉しいけど、私に似合うかな??

私、家事もダメだし、お洒落も全然興味なくて、男っぽい格好ばかりだったんだよね……

でも、せっかくくれるって言ってくれるんだし、これからお洒落もしてみようかな??

「ありがとうございます!早速着てみますね!!」

と、私が言うと

ニッコリ笑って

「楽しみにしてるわね。」

と、言った。

いや……
楽しみにされても、困るかも。
似合わなかったら……ショックだし。
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