ねむねむおーじ<短>
「あ…」
次の日の放課後、私は補習室のある校舎に水原君が入っていくのを見て、後を追った。
「水……原君?」
補習室に入ると水原君は既に机に俯せていて。
寝ちゃったのかな……?
相変わらず寝るの早いなぁ。
「ね『好…きだ』
え…?
「ねぇ」って起こそうとした瞬間。
ドキンッて心臓が跳ねた。
次の瞬間、
『……琥珀』
心臓がさっきの倍、跳ねた。
水原君はまだ寝てるみたいで。
てことは寝言…?
『ん……』
私が驚いていると水原君が目を覚ました。
『あ、来てたの?………ってなんで固まってんの?』
私が無反応なのを不思議に思った水原君は、首を傾げる。
「今……寝言で好きだって………」
『…え!?』
一瞬止まった後、椅子をガタンッて大きな音をたてて後ろに下がった。
『俺…が?』
もうワケ分かんなくて、取り敢えず首を縦に振る。
『まじかよ……ッッ』