☆ムーンチャイルド☆
その母親の声に友希はビクっとし、心臓が止まりそうになった。
『う、うん!!』
友希の声は少し奮えていた。
『ママは今から夕食の買い物に行ってくるからね。遊びに行くんだったら、早く帰ってくるのよ。危ない所だけは絶対行っちゃダメよ、良い?』
母親は階段の下から友希に大声で伝えた。
『う、うん。わ、わかったから、危ない所なんて行かないから』
友希は軽い裏声で答えた。
すると、玄関のドアがバタンと閉まる音が聞こえ、母親が出て行ったようだった。
『危ない所に行くな…か。ごめんなさい』
友希は家の合い鍵を持ち、玄関のドアの鍵を閉め足速に広場へと向かった。