☆ムーンチャイルド☆


『えっ…』


友希は自らの足元に放り投げられた剣を見て戸惑いを見せた。


『さあ…その剣で…私を殺せ…』


リンプーは弱りながら告げた。


『な、何を言って…』


友希はリンプーの言葉の意味がわからなかった。


『あの日…リンプレットの村がモンスターに襲われたあの日…私がモンスターを倒したことになっているが…あれは真実ではない。私は…私はモンスターをたおせなかったのだ…』


リンプーは弱りながらあの日の事を話し始めた。


『私は大ダメージを受けながらも…なんとかこの月の塔にモンスターをおびき寄せることに成功した。そして…そして私はモンスターの隙をつき…自らの身体にモンスターを封印することに成功したのだ…』


リンプーの話しに友希は唾を飲んだ。


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