☆ムーンチャイルド☆
友希は足元に転がる剣を拾い、握りしめた。
しかし、友希は剣を握りしめたまま顔をうつむけた。
『やっぱり…ヤダよ…そんなのヤダよ…。僕には出来ないよ…』
友希は震える声で告げた。
『はぁ…はぁ…何故だ…?』
リンプーは息を切らしながら友希に尋ねた。
『リンプーさんは…僕に優しくしてくれた。そんな人を殺せるわけがないよ!!』
友希は強くリンプーに告げた。
『頼む…』
しかし、リンプーはそんな友希の言葉を無視するかのように一言だけ告げた。
『リンプーさんは村の英雄で…みんな、リンプーさんを必要としてる。みんな、リンプーさんが好きだから…だから…僕には出来ないよ…』
友希は涙を零しながら告げた。