☆ムーンチャイルド☆
しかしリンプーを見つめる友希は、止まった手を動かすことは出来なかった。
リンプーの姿が再びモンスターへと変身するその瞬間、黄金色に輝く眩しい剣がリンプーの身体を貫いた。
その光景を目の当たりにした友希は、持っていたリンプーの剣を地面に落とした。
『リ…リ…リンプーさん!!』
友希はリンプーに駆け寄った。
『これで…これで私は…私は村人たちから…嫌われずに済む…良かった…良かった…』
リンプーは目から涙を零しながら、静かに息を引き取った。
『リンプーさん…』
友希は息を引き取ったリンプーを前に、こぶしを握りしめ涙した。