彼奴、依存症。
クラスが重っ苦しい空気に包まれた。
あたしが来るとそれはいつものことだが、今日は確実に明確に違う点があった。
「言ったろ?転入生が来るって」
「で?」
あたしの一言により、クラスが一瞬にして硬直した。
確かにザ●エルの隣に見覚えのない面が直立している。
なんかおしとやかで、生まれも育ちもお嬢様って感じ。
ストレートな栗色のショートカット。
黒板には『篠田千尋(しのだ ちひろ)』と書かれていた。