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そうやって、また私を騙そうとしてる。

私を利用して、お金を稼ぐための道具にしようとウソをついてる。

彼を信用しろと言う方が間違ってる。

「お前をあいつらに利用されたくなかったんだ!」

そう言った平林くんに、
「はっ?」

私は聞き返した。

それって、一体どう言う意味なの?

そもそも、あいつらって誰のことを言ってるの?

「俺は、桃井のことがずっと好きだった。

同じクラスになった時から、ずっと桃井を見てた。

たとえ地味でも一生懸命で笑った顔はかわいくて、他の同級生の女たちよりも桃井にすごく魅力を感じていた」

私は、平林くんの話に耳を傾けた。
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