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そう思っていたら、
「桃井先輩」

その声に振り返ると、彩花ちゃんが立っていた。

予想はついている。

「姫島係長といつから仲が良かったんですか?」

やっぱりね…。

おそらく、給湯室での彼女たちが彩花ちゃんに依頼をしたのだろう。

彩花ちゃんに頼めば、波風を立てずに済むからだ。

それに、課長は彩花ちゃんに甘い。

「私と姫島係長、そんなに仲良く見える?」

「見えるらしいです」

あんたたちが思ってるほど仲は良くないっつーの…。

バファリンを飲んで収まった頭痛が再発した。
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