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いきなりそんなことを言われた、私は何も言えない。

そりゃ、狙うか。

あのイケメン係長の姫島北斗だし、狙いたくもなるよね。

「桃井先輩が姫島係長とつきあっていないなら、安心しました!」

彼女はニコニコと笑いながら、私の前から去って行った。

私は、目の前でハトが豆鉄砲をくらったのを見たような気がした。

いや、ハトに豆鉄砲か?

どちらにしろ、その光景を目の前で見たような気がした。

「なっちゃん、ちょっと…」

姫島北斗に声をかけられるまで、私は何も言えなかった。
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