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これ以上のことは望まない。

ただ、あなたのそばに入られたらいい。

補佐役でも何でもいいから、あなたのそばにいたい。

あなたへの気持ちに気づいてしまったから。

「その代わり、俺は人使い荒いからね?」

「覚悟しています」

「今日あまり仕事できなかった分、明日はめいっぱい使うから」

「はい」

私は何度も首を縦に振ってうなずいた。

何でもよかった。

彼のそばにいられると言うのなら、構わない。

「じゃ、戻るよ。

そろそろ課長と部長の血管がブチギレる頃だから」
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