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休憩室から出てきたのは、あの人の秘書の藤堂さんだった。

「お久しぶりです」

私は頭を下げた。

「どうも、お久しぶりです」

藤堂さんも頭を下げた。

そうそう、あの人との出会いにはこの人もいたんだ。

それで、
「秘書課宛ての書類ですか?」

藤堂さんが聞いてきた。

その書類が、自分の手の中にあるものだと気づいた。

「ええ、そうです」

「じゃあ、私が代わりに届けますので」

「どうも、ご丁寧に」

藤堂さんに書類を渡した。

それから私の姿を見ると、
「変わりましたね」
と、言った。
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