1107
平林くんの後ろ姿を見送った後、
「藤堂、少しの間だけ席を外してくれるか?」
陣内さんの命令に藤堂さんは首を縦に振ってうなずくと、その場を去って行った。
あの人と2人きりになった。
そう言えば、初めて会った時も2人きりだったっけ。
藤堂さんもいたけれど、結局は2人きりだった。
「あいつか?」
藤堂さんがいなくなると、陣内さんが聞いた。
「お前を賭けの道具にした男は」
そう言った陣内さんに、
「――はい…」
私は首を縦に振ってうなずいた。
「藤堂、少しの間だけ席を外してくれるか?」
陣内さんの命令に藤堂さんは首を縦に振ってうなずくと、その場を去って行った。
あの人と2人きりになった。
そう言えば、初めて会った時も2人きりだったっけ。
藤堂さんもいたけれど、結局は2人きりだった。
「あいつか?」
藤堂さんがいなくなると、陣内さんが聞いた。
「お前を賭けの道具にした男は」
そう言った陣内さんに、
「――はい…」
私は首を縦に振ってうなずいた。