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「何かあったら、俺があいつの会社との契約をなしにすればいい。

別になしにしたってたいしたことはない。

あいつの会社よりも上の会社はたくさんある。

１つくらい契約が破棄されたって、会社は簡単に潰れない」

あの時と同じと、私は思った。

過去のことを思い出して悔しくて悲しかった私を、陣内さんはこうして励ましてくれた。

同情でも慰めでも何でもなくて、私を励ましてくれた。

「お前は、もっと自信を持て」

あの時と同じセリフを言ってくれた。

懐かしくて、泣きそうになる。

「前のお前もいい女だったが、今はもっとすごくいい女だ」

彼と出会わなければ、彼に励まされなければ…私は変わろうと思わなかっただろう。
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