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美鈴は俺の頭を撫でた。


「何すんだよ!?」


「ん?だって可愛いんだもん」


美鈴はそう言ってクスクスと笑った。



俺は恥ずかしくなって
美鈴から離れる。



「ほら、病室行くぞ」


そう言って立ち上がった瞬間、美鈴が俺の腕を掴んだ。


「何があったか知らないけど、あたしは星夜くんの側に居るから」




美鈴の目には
うっすらと涙が溜まっていた。



「なんで、お前が泣くんだよ…」


その時、俺の涙が頬をつたり…落ちる。



「星夜くんがそんな顔してるからでしょ…」



すると、美鈴は俺の右手を自分の左手で握る。



「行こ」


俺たちはそのまま
病室に向かった。







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