world LOST world





病室から出ると
俺はその場でしゃがみこんだ。




俺はガキみたいにわんわん泣いた。



そんな俺の姿を美鈴のお母さんが遠くで見ているのが分かった。




美鈴のお母さんはペコッと頭を下げると帰って行った。








俺はただ、気がすむまで泣いていて周りの人に何度か声をかけられたが返事をする余裕すらなかった。








ごめん、美鈴。
本当に泣きたいのは
お前の方だよな。



でも、恐いんだよ。
美鈴が居なくなることを
考えると息が出来なくて
先が真っ暗なんだ。


情けないよな。
分かってる、分かってるけど、



もう少しだけ…
泣いてもいいか?





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