大切な人を亡くしても〜未来へ〜
公園
答えを求めるかのように、彼と出会った公園へとやってきていた。
ちょうど、こんな雨の季節だった。
小学生の頃だった。
転校してきたばかりで周りになじめなかった私は、ベンチに座りうずくまり泣いていた。
その時に想太は心配そうに、
「大丈夫?」
そう、声をかけてくれた。
そして、泥まみれの小さな彼は、私の手をひいてくれた。
それからずっと、彼の優しさに包まれて生きてきた。