たくさんの涙は、あなたを想う切ない恋心。
「奈々、どしーた?」
「なんでもないよ」
「保健室、行ってくる?」
「…………う……ん…」
「俺が、連れてくよ」
「じゃあ、青木よろしくね。変なことしたら、殴るかんね?」
「わーってるつーの」
「失礼しまーす」
「はい。どーしましたか?」
「あっ、柏木の体調が悪いんで連れてきました」
「じゃあ、柏木さん、ベットの上で寝てていいよ」
「…はい」
「私、いまから出張なの。
1人で、大丈夫かしら」
「はい、大丈夫です」
「柏木、大丈夫か?」
「うん…」
「俺が、一緒にいよーか?」
「大丈夫だよ。
授業遅れちゃうから、戻っていいよ…」
「わかった。あ゛ー、授業めんどくせー」
「頑張ってね」
「おう。じゃあな」
「バイバイ…ありがとね」