”ただ、愛されたかった…”

　瑠理が、美容院で働きだしたのは、美容師になりたかったわけではない。

　でも、働くという事に、憧れはあったと、思う。



　瑠理は、16歳から、美容院に住み込みで、働くようになった。

　経済的な事情…。

　経済的な事情ではあるが、今、思えば、頭もよくなかったから、

　いけれる高校もなかったかも…。



　中学の友達と、一緒に高校に通えなかっの寂しかった。


　その時、仲のよかった友達から、言われた事、

　ショックだったな…。

　瑠理は、昔の事を思い出した。


　優華って名前だった、だいたいいつも同じグループで、帰りも一緒に

　帰ってた女の子。

　可愛くて、男子から人気のあった女の子だった。