”ただ、愛されたかった…”
 「ねぇ、ゆかりは、今付き合っている人と、結婚するの?」

 瑠理は、ゆかりの家に居た。

 あんなにいつも一緒にいるのに、家に来たのは初めてだった。

 「うん、するつもり。私達は、付き合い始めから、結婚前提だったからね。」

 ゆかりは、料理したチャーハンを運びながら、瑠理の質問に答えた。

 「そうだったんだ…。」

 知らなかった。…約束してるんだ…。

 瑠理は、少し淋しい気がした…。

 

 結婚なんて、遠い話しだと思っていた。

 周りの友達は、確実に自分の人生を、進んでいる…。

 自分だけ、あぶれた…。

 自分の人生に焦りを感じた。

 勇気をだして、前に進まなきゃいけない。
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