”ただ、愛されたかった…”
 中学生にもなると、自分の主張も強くなってくる。

 
 私の家は、お金が無かった。

 それは、小さな小さな頃から、自覚していた。

 修学旅行の時、少し焦った。みんな、おこづかいを親から貰う。

 それは、同じように貰えてよかったんだけど、使い方が、わからない。

 欲しい物が、できるだけ無いように、自分で、自分を、コントロールして、生活して

 いた。

 いざ、使っていいよ、と、言われても、欲しい物がわからない。

 本当に、欲しい物が、無かったのか、我慢していたのか、どっちだったのかな。



 ひとつだけわかる事は、母親の協力者でありたかった。

 母親が、つらそうになるのは、嫌だった。

 本当に、小さな頃から、

 役にたちたかった。

 母親を、助けたかったんだ……。


  でも……。

 
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