”ただ、愛されたかった…”
第四章 出発
現在
「勇太、あのね、窓から入る、朝日で起きたら
幸せじゃない?素敵でしょ!カーテン替えよう!」
瑠理は、何を思ったか、急に、勇太にそう言った。
「?いきなり、何?」
勇太は、不思議そうに瑠理を見つめる。
「だからね、朝日で目覚めたら、スッキリ
起きれるような気がするの、それに、幸せそうじゃない?」
瑠理は、朝が弱い。
「わかった!なんかいいような気がしてきた。カーテン買いに行こう!」
勇太は、いつもの事だが、瑠理に合わせた。
急に思いつき、思いついたら、実行したくなる
瑠理の性格は、よく判っていた。
二人で仲良くカーテンを買いに行った。
遮光カーテンじゃないカーテンを。
「俺、そろそろ出掛けるよ!」
勇太は、仕事の関係で、夜中に行ってしまう事もたびたびある。
「うん、わかった、いってらっしゃい!気をつけてね」
お弁当を渡しながら、瑠理がそう言う。
「いってきます!」