”ただ、愛されたかった…”
「先生、お話があるんですけど…。」
最近、先生の体調も、戻ってきた。
瑠理は、仕事が終わった後、
”辞めたい”と、先生に話した。
「いつか、そう言ってくるだろうと、
思っていました。お母さんには、言って
あるの?」
瑠理は、電話で、母を説得していた。
最初は、我慢しなさいと、言っていた
母も、昨日ようやく、わかってくれた。
わかってくれたというより、このままでは、
瑠理が、どこかに行ってしまうとでも、
思ったのだろう。
3人で、話し合う事に決まった。
瑠理の決心は、固かった。
丸め込まれたくは無い。
だからといって、今更、今までの事を、
全て、言うつもりは無い。
とにかく、辞めれればよかった。
自分の人生を、切り開くのに、何故か
ここにいては、いけない気がした。
辞める理由は、一つに絞った。