ゴシップ・ガーデン
バラの花壇が壊される。
知ったあの日のうちに、
あたしは行動に出た。
ヒオカ先生の前任の教師が
勤める高校はすぐわかった。
農業の専攻がある高校だった。
錦織 今日子先生。
図書室に置いてある
卒業アルバムを見たら、
年配の優しそうな女の先生だった。
さっそく高校に電話をかけて、
連絡をとった。
翌日の放課後、
その高校まで足を運んで
直接対面した。
事情を話したら、
快く引き受けてくれた。
高校生活で
こんなに行動的になったのは
初めてだった。
『明日の朝早く。
バラのとこに来て。絶対だよ』
昨夜、ヒオカ先生に
メールを送った。
「新しい花壇は、
新しい図書館の横。
校長先生にも了解は得てるよ」
あたしは
大きくVサインしてみせた。
それにつられたように
ヒオカ先生は目を大きくした。
「難しくても、可能性あるなら、
助かる分だけでも
助かって欲しいじゃん」
あたしは
バラに向かって目を細め、
ゆっくり息を吐いた。
ゴメンね。
全部は助けられない。
新しい花壇は
ここより小さいから。
知ったあの日のうちに、
あたしは行動に出た。
ヒオカ先生の前任の教師が
勤める高校はすぐわかった。
農業の専攻がある高校だった。
錦織 今日子先生。
図書室に置いてある
卒業アルバムを見たら、
年配の優しそうな女の先生だった。
さっそく高校に電話をかけて、
連絡をとった。
翌日の放課後、
その高校まで足を運んで
直接対面した。
事情を話したら、
快く引き受けてくれた。
高校生活で
こんなに行動的になったのは
初めてだった。
『明日の朝早く。
バラのとこに来て。絶対だよ』
昨夜、ヒオカ先生に
メールを送った。
「新しい花壇は、
新しい図書館の横。
校長先生にも了解は得てるよ」
あたしは
大きくVサインしてみせた。
それにつられたように
ヒオカ先生は目を大きくした。
「難しくても、可能性あるなら、
助かる分だけでも
助かって欲しいじゃん」
あたしは
バラに向かって目を細め、
ゆっくり息を吐いた。
ゴメンね。
全部は助けられない。
新しい花壇は
ここより小さいから。