ゴシップ・ガーデン
あたしは、
千早にメールを返した。


『あたしはワンピかな。
今探してる。

千夏姉に会うの久々だから
楽しみ♪』



4年ぶりくらい。




中2の夏休みの間中、

あたしは
当時大学生だった千夏姉のワンルームで
お世話になっていた。


千夏姉は、
その当時から付き合っている彼氏と
晴れてゴールインする。



一人っ子のあたしにとって
千夏姉は本当の姉みたいな存在。





母の離婚で、
中2からあたしは転校した。



離婚して間がないというのに、
夏前、母は新しい彼氏をつくった。


そしてすぐに、

あたしと母の住む狭い2DKに、
彼氏が居着きはじめたんだ。


たまらなく嫌だった。



あたしは家を出た。




父のところに行こうとも
思ったけど、

母がすぐに新しい男をつくったことを
どうしても伝えることができなくて、

父を傷つけたくなかったから、
行けなかった。



そしたら、千早が、

千夏姉の部屋に泊まれるよう
手配してくれた。




母は、すぐに、
もう彼氏は家にあげないからと
謝ってくれたけど、

あたしは許す気になれなくて、

夏休みの間、
千夏姉の部屋で暮らしていた。





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