ゴシップ・ガーデン
「退院、明日じゃなかったの?
大丈夫なの?」



慌てて電話をかけたら、
すぐに電話に出た母の声は、
拍子抜けするほど元気だった。



『別に無理矢理退院したんじゃ
ないわよ〜。

担当の先生が許可してくれたから
退院したのよ。
もう大丈夫だから、って』



あの人のお葬式が終わって、
母のことが気にかかってたから、
元気そうで安心した。



だって母の最近の荒れ具合は、
やっぱりあの人のことが
原因だったからだと思うから。



「…ならいいけど。
今どこ?家?」



『ううん、外。

ねぇ、シイナ、
ちょっと付き合わない?』



明るい声で母は
あたしを誘った。





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