ゴシップ・ガーデン
あたしは、唖然として、
「彼氏と別れたの、
つい最近でしょ?
それなのに
こんなに早く新しい男が
見つかるっていうの?!」
思わず大きな声になった。
慌てて周囲を意識して、
身を小さくする。
母は、娘に唖然とされたって、
気にしない様子だった。
むしろ誇らしげに笑っていた。
「私は、よく働いて、
よく遊んで、よく恋をする。
泣き暮らすくらいなら、
次の恋を探すわ。
経験上、一度離れた人を
想い続けていたって、
その人が戻ってくることは
なかったわ。
だから、勿体ないのよ、
ウジウジしてたって」
やっぱ、母は、母だった。
清々しいくらい、自分勝手。
うらやましいくらい。
あたしの恋は、
行き詰まってるっていうのに、
ほんとこの人は、
次から次へと…。
ボー然としたあたしをよそに、
母はこりもせず
一人しゃべり続けた。
「若いころは、
“この人がいなくなれば、
私の人生は終わってしまうかも”
なんて、一途気どったことも
あったけど。
だけど、唯一の人は、
結局いつも通りすぎていったわ。
だから今私、独身なのよ。
で、ある程度人生すぎて
気づいたけど。
良い男はね、
これが意外と次々と
現れるものなのよ」
母は、クスクスと笑った。
あきれながら、
母のこの前向きな強さに
頼もしさも覚える。
恋がないと生きていけない女って、
実はスゴク強いんだわ。
「…まぁ、
最初の人に感じた
ときめきに比べたら、
やっぱ年々
物足りなくなって
いってるんだろうけど…」
「彼氏と別れたの、
つい最近でしょ?
それなのに
こんなに早く新しい男が
見つかるっていうの?!」
思わず大きな声になった。
慌てて周囲を意識して、
身を小さくする。
母は、娘に唖然とされたって、
気にしない様子だった。
むしろ誇らしげに笑っていた。
「私は、よく働いて、
よく遊んで、よく恋をする。
泣き暮らすくらいなら、
次の恋を探すわ。
経験上、一度離れた人を
想い続けていたって、
その人が戻ってくることは
なかったわ。
だから、勿体ないのよ、
ウジウジしてたって」
やっぱ、母は、母だった。
清々しいくらい、自分勝手。
うらやましいくらい。
あたしの恋は、
行き詰まってるっていうのに、
ほんとこの人は、
次から次へと…。
ボー然としたあたしをよそに、
母はこりもせず
一人しゃべり続けた。
「若いころは、
“この人がいなくなれば、
私の人生は終わってしまうかも”
なんて、一途気どったことも
あったけど。
だけど、唯一の人は、
結局いつも通りすぎていったわ。
だから今私、独身なのよ。
で、ある程度人生すぎて
気づいたけど。
良い男はね、
これが意外と次々と
現れるものなのよ」
母は、クスクスと笑った。
あきれながら、
母のこの前向きな強さに
頼もしさも覚える。
恋がないと生きていけない女って、
実はスゴク強いんだわ。
「…まぁ、
最初の人に感じた
ときめきに比べたら、
やっぱ年々
物足りなくなって
いってるんだろうけど…」