ゴシップ・ガーデン
ヒオカ先生
授業が終わったら
図書館前のバラの花壇に
やってくるはず。


その時少しだけ話せないかな。


改めてお礼言いたいんだけど…。




“先生”に、
これ以上もう迷惑は
かけたくない。


ただ、想いは消えそうにない。


少しでいいから、話がしたい。


矛盾してる。



でもどうしようもない。


もうやめようと思うたび、
すぐ再熱して、
ほんとにもう厄介な想い。


静かに想い続けよう…。




ヒオカ先生の声に
パワーをもらって、

あたしは自習室の方へむかった。




母と話をして、
今さら、一度は決めた進路に
迷い始めた。



ずっと家を出たくて、
どこでもいいから遠くの大学に
進学しようと思ってた。



どうせ出るなら東京かな、
ってだけで、
どうしても行きたい大学が
あったわけじゃない。



ある程度良い大学を出て、
ちゃんとしたとこに就職して、

自立して余裕のある大人に
なるのが目的なだけ。


目的が叶うなら、
どこでもいい。




前ほど、
母を嫌だとは思わなくなってた。



地元残ったら残ったらで、
嫌な思いをすることは
あるだろうけど、

耐えていけるんじゃないか、
って。




ヒオカ先生は、
何で高校の先生になろうと
思ったのかなぁ…。


そういえば
聞いたことがなかった。





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