ゴシップ・ガーデン
ヒオカ先生は、
うれしそうに
にっこり笑った。


初めて先生じゃない、
普通の日岡修平の
笑顔を見た気がした。






その日の夜。


バラの花びらを浮かべた
バスタブに身を沈めた。


湯舟一面にバラの花びら
なんてロマンチック。




落ちたバラの花びらを

もったいないから
もらって帰って
お風呂に浮かべたい。


そう頼んだら
ヒオカ先生は喜んで
花を集めてくれた。



バラの花びらをひろう指が
セクシーだと思った。


若い、大人の、男の人の指。



目を閉じて思い返した。

あたしの頭に残る感触。


手と背中にも残ってる。





ヒオカ先生が、
頭から離れない。






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